2014-10-13
水郷江南郷土菜
モチしゅうまい
糯米焼売で、「もち米しゅうまい」。
点心の系譜としては上海菜になります。
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江南は水郷地帯。
江南地方 - 長江以南の、鎮江, 無錫, 蘇州, 上海, 杭州あたりの地域。
実は長江の巨大な三角州なので湖が多く、湖どうしををつないだ運河が紀元前には開通していました。
大きな城市には運河網が整備され、運河網どうしがまた運河でつながれ、水路のインターネット。
現代でも、舟でどこにでも行けるほど水路が発達しています。
少し昔までは、長江以北にも北京まで通じる運河が有って、江南地方の物資は北京まで水路で運搬されました。
そんな運河網の途中にある、上海。
上海には米の集積所がありました。
米の関所が設けられていて、一帯の米が一旦全て上海に集まり、上海が米の値段を決めていた。
上海といえば租界で大都市になった魔都のイメージですが、実は上海とは米の街だったのです。
米が通過していくのですから、塩も茶も通過していったでしょう。
そのような重要物資を船で運搬するのですから、船専門の保[金票](ほひょう) - 武術を使う護衛が付いた。
上海には、舟の上で使うための古武術が今も伝わっています。
焼売も、地域によって色々な種類があり、普通イメージする豚肉餡のシュウマイは広東式です。
日本式という区分もあって、その定義は、曰く。
「広東式の焼売にグリーンピースが乗ったもの」
ふざけんじゃありません。
日本式シュウマイは、あのグリーンピースが命なのです!。
店長がモチしゅうまいを作ったら、「なんでグリーンピースが無いの?」って、いつも思っちゃいますとも。
米の街 - 上海の焼売は、もちろんお米のシュウマイなのです。