2017-09-22

虹色羽衣の曲(中秋伝説)

 天仙の舞い、玄宗皇帝の芸術魂 

 虹色羽衣の曲 

 (中秋伝説) 



「広寒府」、なぜか表札が簡体字

錦秋の月、見あげる玄宗皇帝。


かたわらには道士の羅公遠、羅公遠は玄宗皇帝が趣味で飼っている方術使いのひとりです。

今回はオヤジの2人組みなので、少々ロマンに欠けます。


玄宗皇帝は月を見ながら、


「月がまるい」


「まるい月はお嫌いですか?」


羅公遠が穏やかに問いかけた。


「嫌いだよ、丸いのに

 丸い月の、何がおもしろいのだ?」


「面白いですよ、ご覧になりますか?」


羅公遠はは手にした杖を天空に向け、なにやら呪文を唱えました。

すると、杖は長い長い橋になり、天空に架かりました。


「さあ参りましょう、皇帝」


ふたりが長い橋を渡っていくと、だんだんと体が軽くなってきました。


「おいおい、このまま仙人になるんじゃなかろうな?」


「なりませんな、でも気をつけてください

 橋から落ちたらそのままスペースデブリにはなりますな

 月では、体重が6分の1になるのです」


くだらないことを言っていると、忽然と仙宮が現れました。

扁額(へんがく)をみると、『広寒清虚之府』とありました。

これが月宮の正式名称のようですが、俗には『広寒府』と略されます。


中を窺うと、仙山と楼閣があって、ウサギが何かを捏(こ)ねています。

ウサギのそばの嫦娥仙子が、2人を出迎えてくれました。


嫦娥仙子がふたりをもてなします。

天仙たちの歌声と天女の舞いと、仙餅を食べながらタップリと観賞しました。

(こら、嫦娥は月で独り寂しくじゃなかったのか?)


貴重な月宮での体験。

玄宗皇帝の頭の中には、月宮で聴いた音楽が、今も流れています。

そこで玄宗皇帝は、この音楽を譜面に落としました。


そう、なんと玄宗皇帝は絶対音感の持ち主だったのです。

実は楊貴妃も絶対音感の持ち主で、だからこの2人は引っ付きました。


この時、玄宗皇帝が譜面に落とした『霓裳羽衣の曲』は失伝したとされますが、

なぜか現代技術で再現されて、YouTubeにもupされています。

『霓裳羽衣(げいしょううい)は、「虹色はごろも」という意味です。



Youtube:「霓裳羽衣の曲」 






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